免疫力を上げる食事法とは?理学療法士オーナーが教える「たんぱく質&栄養バランス編」
- スドアサミ

- 11月15日
- 読了時間: 5分
こんにちは。池袋駅西口のアンチエイジングサロン Re Tone(リトーン)オーナー/理学療法士のスドです**前回は「睡眠編」として、免疫を支える“睡眠の質”についてお伝えしました。今回はその続きで、 “栄養で強い体をつくる”食事編。特に「たんぱく質」「マクロ栄養素のバランス」「隠れ栄養不足」など、感染症対策としても注目されるポイントを最新データを交えてお届けします。
栄養が免疫のカギになる理由
私たちの免疫機能が正常に働くためには、細胞レベルでの材料とエネルギー供給が不可欠です。体内で免疫細胞が生成・分化・活動するためには、たんぱく質・ビタミン・ミネラル・脂質などが“十分かつバランスよく”摂られている必要があります。実際、現代人では「栄養摂取はしているのに“隠れ栄養不足”」と指摘されるケースが増えており、免疫力低下・筋肉量低下・代謝低下の原因ともなっています。
栄養が整っている体は、ウィルスや細菌への応答を速め、回復力も高くなります。だからこそ、感染症対策として“食事から免疫を整える”ことが非常に重要です。
たんぱく質編:必要量・最新データ・実践法
1日のたんぱく質必要量の最新基準
・日本の成人に対して、1日のたんぱく質摂取量の目安として「成人男性 60 g/成人女性 50 g」が推奨(味の素) ・体重1kgあたりで見た場合、約0.8〜0.9 g/kgが基準であるという報告(Jones Dairy Farm) ・最近の報告では高齢期、筋肉維持、免疫維持を目的とすると、1kgあたり1.0〜1.2 g程度が推奨(PMC)
国内調査では男女ともに平均的なたんぱく質摂取量は、男性 約85 g/女性 約69 gというデータも出ています。(publichealth.jmir.org)
➡つまり、健康維持・免疫力アップを目的とするなら、「60〜90 g/日」あるいは「体重×1.0 g/日」くらいを目安にしておくのが安心です。
食品別たんぱく質含有量と摂取のコツ
以下に、身近な食品のたんぱく質含有量を紹介します:
豚ロース肉100 g → 約23 g
かつお1柵(約100 g)→ 約25 g
鶏卵1個(約60 g)→ 約12 g
絹豆腐100 g → 約5 g(数値はおおよその目安)
食事だけで「たんぱく質70 g」を摂ろうとすると、例えば肉100 g+卵2個+豆腐100 g、というように「主要なたんぱく源を複数食材で組み合わせる」ことで無理なく摂取できます。また、最近の調査では「朝食のたんぱく質量が非常に少ない」ことが指摘されており、1日を通してたんぱく質を均等に摂ることが望ましいとされています。(PMC)
マクロ栄養素の比率と食事バランス
たんぱく質の量だけでなく、炭水化物・脂質・たんぱく質のバランスも重要です。・最新研究では、日本の平均的なたんぱく質のカロリー比率が約13.8%である一方、健康維持のためには25〜35%程度が理想的という報告もあります。(ScienceJapan)・つまり、総エネルギー量の中で「タンパク質をやや高めに」「炭水化物・脂質も適正に」という意識がポイントです。
具体的な食事割合として、参考例を以下に示します(あくまで目安です)
炭水化物:たんぱく質:脂質 = 50~55% : 20~25% : 20~25%
または、たんぱく質をやや優位にするなら、炭水化物45〜50%、たんぱく質25〜30%という構成も有効です。
こうしたバランスを整えることで、血糖値の急上昇を抑え、たんぱく質の利用効率を高め、免疫・筋肉・代謝の3つに良い影響を与えます。
今日からできる実践ポイント&献立のヒント
実践ポイント
朝食には「卵・豆腐・魚・乳製品」などを取り入れて、まず10〜20 gのたんぱく質を確保。
主菜(肉・魚・豆類)を意識して毎食1品。
副菜(野菜・きのこ・海藻類)を2〜3品加えて、ビタミン・ミネラルを補う。
おやつ代わりに「ナッツ+チーズ」や「ヨーグルト+果実」でたんぱく質+良質脂質+食物繊維を。
「肉ばかり」ではなく、魚・豆・卵などを週単位でバランスよく。
飲酒・加工食品・過度の糖質摂取を控え、たんぱく質や食事そのものの“質”を上げる。
簡単献立ヒント(1日の例)
朝:「卵2個オムレツ+全粒パン1枚+サラダ」 → 約たんぱく質20〜25 g
昼:「鮭の塩焼き(100 g)+玄米ご飯+蒸し野菜」 → 約たんぱく質25 g
夕:「鶏胸肉150 gのソテー+きのことブロッコリー炒め」 → 約たんぱく質30 g
おやつ:「ヨーグルト100 g+アーモンド10粒」 → 約たんぱく質7〜10 g
このように“毎食+間食”という形で、合計70〜90 gほどを目指すと、免疫・筋肉・代謝の視点からも安心です。
まとめ:睡眠・栄養・運動で免疫力アップを継続しよう
たんぱく質は免疫細胞・筋肉・臓器・酵素など多くの構成要素となるため、 1日あたり60〜90 g/体重×1.0 g 程度の摂取を目安にしましょう。
食事のマクロ栄養素比率(特にたんぱく質比率)を意識することで、血流・代謝・免疫すべてに好影響を与えられます。
朝・昼・夕の3食+スナックでたんぱく質をこまめに摂る「分散摂取」が効果的です。
前回の「睡眠編」と今回の「栄養編」、そして次の「運動編」の三本柱で、感染症に負けない“強い体”をつくっていきましょう。
アンチエイジングサロン Re Tone(リトーン)では、理学療法士監修による 姿勢・睡眠・栄養・運動トータルケアプログラム をご提供しています。たんぱく質摂取・血流改善・免疫力アップを目指している方、ぜひ一度ご相談ください。


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